3Dデータ化によって不用品のアップサイクルが期待される
不用品の処理問題というのは、いつの時代にとっても大きな問題となっています。不法投棄などが進んでしまうと、環境問題や土地の活用などさまざまな問題にもつながる可能性もあります。
実際に不用品が原因で起きるトラブルを防ぐために注目されているのが、アップサイクルです。
そもそもアップサイクルというのは、本来なら捨てられるはずのものに、付加価値をつけることで別の新しい製品にアップグレードして生まれ変わらせることを指します。
使っていた方が捨てるしかないと思うようなものでも、デザインやアイデアなどの工夫で付加価値を付けられます。実際のアップサイクルの例には、耐用年数を越えたソーラーパネルをテーブルにする、擦り切れて使えなくなったタイヤを鞄に変えるなど、それまで使っていた分野と異なる用途で使われていることが多いという特徴があげられます。
そして不用品のアップサイクルを促進するために注目されているのが、3Dデータ化です。
まず使われなくなった家具やインテリアなどを、3Dデータ化して仮想空間に集約します。
そして集約された情報から、不用品同士の組み合わせで新しいものの設計を行います。データ化してあることで、付加価値を加えた後にどのような形で生まれ変わるのかイメージしやすいというメリットがあげられます。
実際の3Dデータ化による不用品のアップサイクル促進では、複数のステップが用意されています。最初のステップとなるのが、使わなくなった不用品を回収することです。
そして回収された不用品を3Dデータ化して、仮想空間で自由に見られるようにします。
仮想空間で3Dデータ化した不用品をチェックした方が、注文設計などを依頼し、注文内容に合わせてどのように変化するのか仮想空間上で確認できます。確認して問題ないと判断したら、不用品は新たな形に製造され、再び利用されます。このようなアップサイクルの仕組みが広がることで、不用品を減らすことにつながります。